コロナ ウイルス 死ぬ のか。 新型コロナウイルス感染症の症状・知っておくべき注意点 [コロナでも諦めなくていい7つのこと

新型コロナ、生きるか死ぬか 結果からみる致死率18%超の衝撃(飯塚真紀子)

コロナ ウイルス 死ぬ のか

これまで世界中の感染者からの報告により、かぜに典型的な症状や肺炎のほか、下痢、嗅覚・味覚障害、腎障害があることが明らかになってきた。 では、これらの症状はどういったメカニズムによって引き起こされるのだろうか。 世界各国の調査によると、性別や年齢層によって感染しやすさが異なり、ウイルス感染の重症度や死亡率に非常に偏りがあることがわかってきた。 関連記事: 新型コロナウイルス感染症「」が最初に報告されて以来、専門家や市民科学者からは1,800を超える数の論文(査読前のプレプリントを含む)が発表されてきた。 ここでは、COVID-19の症状やその仕組みに関する研究論文を抜粋して、明らかになりつつあるメカニズムを紹介しよう。 1)どうやって感染するのか? わたしたちの体の中の細胞には、新型コロナウイルスが、効率よく侵入できる分子的な仕組みがある。 ウイルスはまず、表面にある突起状のスパイクたんぱく質を、宿主細胞のACE2受容体にぴったりと結合させる。 すると、細胞膜にあるたんぱく質の分解酵素「TMPRSS2」や「FURIN」が、ウイルスのスパイクたんぱく質を適切な位置で切断し、ウイルスと細胞の融合を助ける。 COVID-19の患者のなかでも高血圧の人が重症化しやすい理由のひとつに、ACE2が血圧を調節するために重要な受容体であることが挙げられている。 ウイルスが先に侵入してしまうと、その役目を果たせなくなるのだ。 またTMPRSS2は男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体でもあり、その発現量は男性に重症化する患者が多い原因となっている可能性も疑われている。 ACE2の発現量は、年齢、性別、ライフスタイルによって変わるという。 細胞表面にあるACE2受容体は年齢とともに増加し、一般的に女性よりも男性のほうがその密度が高い傾向があると。 「これは単なる傾向にすぎませんが、新型コロナウイルスの感染者が女性より男性に多い理由を説明することができます」と、ドイツのハイデルベルクにある胸部クリニックの。 また、ACE2の発現量は、やによっても上昇することがわかっている。 心疾患、高血圧、慢性閉塞性肺疾患などの持病もちの人々も、という。 2)体のどの組織に感染するのか? 疑問となるのは、これらがわれわれの体の「どこ」で発現しているかだろう。 結論から言うと、新型コロナウイルスは、基本的にACE2とTMPRSS2(またはFURIN の両方が発現している組織の上皮細胞に感染する傾向にある。 COVID-19の患者の多くに症状が現れる気管支や肺は、これら2つの受容体が発現している組織の主な例である。 ACE2とTMPRSS2の遺伝子発現は、組織細胞の種類によって異なっており、それには個人差や性差もある。 ACE2の発現は、肺、心臓、小腸、腎臓、精巣、肝臓の、特に組織表面で上皮を形成する上皮細胞で。 実際にによると、比較的軽症で済んだ患者の多くが最初に感じた症状として「下痢」を挙げている。 206人の軽症患者のうち、19. 4パーセントは下痢が最初の症状で、全体の57パーセントに消化器系の症状があった。 それらは平均して5. 4日続いたという。 またによると、新型コロナウイルス感染症の患者204人のうち、腹痛、下痢、嘔吐など、18. 6パーセントの患者が消化器官に関する症状を経験していた。 消化器症状のあった患者では、症状のない患者に比べて肝酵素値が高く、単球数が少なく、プロトロンビン時間(血液の凝固異常)が長かったことが報告されている。 ・鼻:嗅覚・味覚異常(軽症) 新型コロナウイルス感染症の初期症状、特に40歳以下の人々には嗅覚異常と味覚異常が。 韓国では30パーセント、ドイツでは67パーセント(3人中2人)というかなりの割合のCOVID-19患者が、嗅覚・味覚障害を報告している。 ポイントは、鼻詰まりの症状ではなくても、においや味覚が薄れたりまったく感じられなくなったりすることだ。 嗅覚・味覚異常の患者は男性よりも女性にやや多く、COVID-19の症状自体も比較的軽症で済むことが。 によると、嗅覚や味覚の喪失の多くは軽度ではなく、まったく感じられなくなる深刻なものだとしている。 しかし回復率は高く、感染後2~4週間以内に嗅覚と味覚が回復することが報告されている。 カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究では新型コロナウイルスの陽性と診断された人たちは、陰性と診断された人々よりも嗅覚・味覚異常を報告する可能性が10倍以上だと。 このことから、嗅覚・味覚異常は新型コロナウイルスの陽性診断において信頼性の高い予測因子であることが。 においを脳に伝える嗅細胞には、ACE2とTMPRSS2遺伝子は発現していない。 このため嗅覚・味覚異常のメカニズムは、これまでは不明だった。 しかし、新たな報告では、嗅細胞の周りにある嗅覚上皮の支持細胞や幹細胞は、鼻呼吸器上皮の細胞と同様に、これらの遺伝子の両方を発現していることがわかった。 は新型コロナウイルスへの感染が嗅覚・味覚異常を引き起こすメカニズムを示すものである。 別の調査では、COVID-19の患者にの多くに腎機能障害がみられ、そのうちごく一部に急性腎障害が発生した。 この研究からはCOVID-19の重症死亡患者と、蛋白尿、血尿、血中尿素窒素、血清クレアチニン、尿酸、Dダイマーの上昇が有意に関連することが。 このことから、腎機能障害のマーカーは院内死亡リスクと関連するため、患者の腎機能のモニタリングは十分な注意が必要であることが示唆されている。 4)重症化する患者の特徴は? 新型コロナウイルスの感染が広がるにつれ、高リスク者を特定するためのマーカーの開発が急がれている。 最初の震源地となった中国、そしていまのところ世界で最も死亡率の高いイタリア(12. 97パーセント、ジョンズ・ホプキンズ大学調べ)で明らかになっている重症化の傾向は、男性、高齢者、持病もち(高血圧、心疾患、糖尿病、ぜんそくなど)だった。 ・若者を含む肥満の人たち ところが、英国と米国での感染が広まっていくうちに、比較的若い患者の重症化も報告されるようになってきた。 両国の医師たちによると、集中治療室(ICU)に運ばれる患者はたいてい肥満の男性だという。 これまでの研究では、肥満は糖尿病、高血圧、心疾患などの病気を併発しやすいことがわかっている。 を見ると、中国は6. 2パーセント、イタリアは19. 9パーセント、英国は27. 8パーセント、米国は36. 2パーセントとなっている。 ちなみに日本の肥満率は4. 3パーセントである。 英国の大学の調べによると、73パーセントの(集中治療室に運ばれた)重症化患者は男性で、73. 4パーセントが肥満だったと。 また「人工呼吸器を付けている50歳未満の患者の90パーセントは肥満」だという。 この性差とBMI(体格指数)は特筆すべきものだ。 「このウイルスは恐ろしいもので、若者、特に肥満の若者を襲う可能性があります。 太りすぎの人は本当に注意する必要があります」と、フランスの免疫学者。 「肥満の問題がよく知られている米国が心配です。 おそらく肥満のせいで最も大きな問題を抱えることになるでしょうから」 反対に世界的な傾向として、持病をもたない65歳以下の人々は、男女ともに感染しても死亡リスクは非常に小さいことが。 ・男性 ACE2とTMPRSS2の遺伝子発現レヴェルと重症化の関連についてイタリアで実施された調査では、イタリア人集団においてACE2の発現量は、性別差や重症化と明確な関連はみられなかったという。 ところが男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体でもあるTMPRSS2の発現量とその遺伝子変異は、COVID-19の重症化に寄与していたと。 これは男性に重症化患者が多い理由のひとつになる可能性がある。 なお、アンドロゲンは、男女ともに筋肉や骨、血管、脳、生殖器などに幅広く作用する。 ・子どもは症状が軽い 中国での報告と同じように、米国でも18歳以下の子どもは新型コロナウイルス感染症において、大人よりもはるかに軽症であることが報告されている。 子どもたちの症状は軽いだけでなく、実際にCOVID-19であると診断される可能性も低い。 によると、18歳未満の子どもたちは米国の人口の22パーセントを占めるにもかかわらず、COVID-19の患者はわずか1. 7パーセントだった。 「強調したいのは、この病気にかかっている子どもたちのなかには、無症状で非常に軽い症状のある子どもたちが大勢いるということです」と、ニューヨーク州グローバルヘルスのディレクターである。 「この年齢層の死亡リスクは高くないのは確かです。 それを人々に知ってほしいのです」 しかし、子どもや若者でも重症になるケースがないわけではない。 その場合、ぜんそく、心臓病、免疫力の低下(例えば、がん治療など)といった基礎疾患のある患者がほとんどだという。 「基礎疾患のない健康な子どもの重症化は、おそらくほかの子どもたちよりもウイルスに対する過剰な炎症反応がかかわっている可能性があります。 そのような遺伝的素因をもちあわせているのかもしれません」と、ニューヨーク州ハイドパークのコーエン医療センターで小児感染症を専門とするローリー・ルービン博士は推測する。 実際、サイトカインストームとして知られる危険な免疫過剰反応が、かつて多くのSARS患者の死を引き起こした。 これは若いCOVID-19患者の死亡例にも関与していると考えられている。 5)免疫システムの暴走「サイトカインストーム」は、なぜ起きる? COVID-19の発症から治癒には、奇妙なパターンがある。 まず患者は最初の1週間ほど、かぜの症状、ひどい人ならインフルエンザのような症状を経験する。 そしてだいたい7日目には、これらの患者は少しだけ症状がマシになったと感じるようだ。 ところが、軽症と重症化の明暗が分かれるのが7~10日目である。 軽症の患者はそのまま快方に向かうが、重症化する患者は少しだけ気分がよくなったあと、突然悪化する。 サイトカインストームが起きるのだ。 サイトカインとは、わたしたちの免疫システムが病原体と戦う際に放出されるたんぱく質のことで、細胞が病原体から攻撃を受けるとサイトカインシグナルを出して免疫細胞を呼び出す。 ところが、このサイトカインはときに1カ所で過剰に活性化され、制御できないレヴェルのサイトカインが嵐のように放出されることがあるという。 これを「サイトカインストーム」と呼ぶ。 COVID-19の重症化は、ウイルス自身が原因というわけではない。 自己免疫によるサイトカインストームが肺をはじめとした複数の臓器で炎症を引き起こし、患者自身を死に至らしめると考えられている。 免疫システムの暴走や、酸素不足と広範囲に及ぶ炎症は、腎臓、肝臓、心臓、脳、その他の臓器にもダメージを与えるのだ。 いまのところ、COVID-19は重症化する可能性がSARSよりも低いが、重症化の過程はよく似ているという。 このため持病のない健康な若者が、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)で亡くなる理由は、自身の免疫攻撃によるサイトカインストームの結果で生じることが多いと考えられている。 6)重症化を経験した患者の予後はどうなる? 新型コロナウイルスはまったく新しい病原体であることから、免疫をもつ人がほぼゼロだった。 このためこのウイルスは災害のように、地球上の人間すべてに等しく感染する。 しかし、新型コロナウイルス感染症による重症化や死亡者には、ここでまとめられたような偏りがあることが明らかになってきた。 いまだに不明な点は、重症化によってダメージを受けた臓器はいずれ完全に回復するのか、という点だろう。 若くて健康だった人々も、重度の肺炎に加えてほかの臓器の炎症を経験したあとには、何らかの障害が残らないとも限らない。 window. これまで世界中の感染者からの報告により、かぜに典型的な症状や肺炎のほか、下痢、嗅覚・味覚障害、腎障害があることが明らかになってきた。 では、これらの症状はどういったメカニズムによって引き起こされるのだろうか。 世界各国の調査によると、性別や年齢層によって感染しやすさが異なり、ウイルス感染の重症度や死亡率に非常に偏りがあることがわかってきた。 関連記事: 新型コロナウイルス感染症の死亡率は、なぜ「男性のほうが高い」のか? 見えてきた理由 新型コロナウイルス感染症「 COVID-19」が最初に報告されて以来、専門家や市民科学者からは1,800を超える数の論文(査読前のプレプリントを含む)が発表されてきた。 ここでは、COVID-19の症状やその仕組みに関する研究論文を抜粋して、明らかになりつつあるメカニズムを紹介しよう。 1)どうやって感染するのか? わたしたちの体の中の細胞には、新型コロナウイルスが、効率よく侵入できる分子的な仕組みがある。 ウイルスはまず、表面にある突起状のスパイクたんぱく質を、宿主細胞のACE2受容体にぴったりと結合させる。 すると、細胞膜にあるたんぱく質の分解酵素「TMPRSS2」や「FURIN」が、ウイルスのスパイクたんぱく質を適切な位置で切断し、ウイルスと細胞の融合を助ける。 COVID-19の患者のなかでも高血圧の人が重症化しやすい理由のひとつに、ACE2が血圧を調節するために重要な受容体であることが挙げられている。 ウイルスが先に侵入してしまうと、その役目を果たせなくなるのだ。 またTMPRSS2は男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体でもあり、その発現量は男性に重症化する患者が多い原因となっている可能性も疑われている。 ACE2の発現量は、年齢、性別、ライフスタイルによって変わるという。 細胞表面にあるACE2受容体は年齢とともに増加し、一般的に女性よりも男性のほうがその密度が高い傾向があると。 「これは単なる傾向にすぎませんが、新型コロナウイルスの感染者が女性より男性に多い理由を説明することができます」と、ドイツのハイデルベルクにある胸部クリニックの。 また、ACE2の発現量は、やによっても上昇することがわかっている。 心疾患、高血圧、慢性閉塞性肺疾患などの持病もちの人々も、という。 2)体のどの組織に感染するのか? 疑問となるのは、これらがわれわれの体の「どこ」で発現しているかだろう。 結論から言うと、新型コロナウイルスは、基本的にACE2とTMPRSS2(またはFURIN の両方が発現している組織の上皮細胞に感染する傾向にある。 COVID-19の患者の多くに症状が現れる気管支や肺は、これら2つの受容体が発現している組織の主な例である。 ACE2とTMPRSS2の遺伝子発現は、組織細胞の種類によって異なっており、それには個人差や性差もある。 ACE2の発現は、肺、心臓、小腸、腎臓、精巣、肝臓の、特に組織表面で上皮を形成する上皮細胞で。 また「」と呼ばれる遺伝子発現の組織的差異が記録されたデータセットによると、呼吸器系(肺)、消化器系(結腸、小腸など)、循環器系(心臓、動脈など)、泌尿器系(腎臓)、生殖器系(精巣、卵巣)を含む複数の組織にわたって、ACE2が中程度のレヴェルで広く発現していることがわかっている。 TMPRSS2も肺、腎臓、小腸、精巣などの組織で幅広く発現している。 3)ほかにどんな症状が現れる? ・腸:下痢や嘔吐など(軽症) ACE2とTMPRSS2の小腸での高い遺伝子発現量から、COVID-19は消化器系(下痢など)の症状を促すことが示唆されている。 実際にによると、比較的軽症で済んだ患者の多くが最初に感じた症状として「下痢」を挙げている。 206人の軽症患者のうち、19. 4パーセントは下痢が最初の症状で、全体の57パーセントに消化器系の症状があった。 それらは平均して5. 4日続いたという。 またによると、新型コロナウイルス感染症の患者204人のうち、腹痛、下痢、嘔吐など、18. 6パーセントの患者が消化器官に関する症状を経験していた。 消化器症状のあった患者では、症状のない患者に比べて肝酵素値が高く、単球数が少なく、プロトロンビン時間(血液の凝固異常)が長かったことが報告されている。 ・鼻:嗅覚・味覚異常(軽症) 新型コロナウイルス感染症の初期症状、特に40歳以下の人々には嗅覚異常と味覚異常が。 韓国では30パーセント、ドイツでは67パーセント(3人中2人)というかなりの割合のCOVID-19患者が、嗅覚・味覚障害を報告している。 ポイントは、鼻詰まりの症状ではなくても、においや味覚が薄れたりまったく感じられなくなったりすることだ。 嗅覚・味覚異常の患者は男性よりも女性にやや多く、COVID-19の症状自体も比較的軽症で済むことが。 によると、嗅覚や味覚の喪失の多くは軽度ではなく、まったく感じられなくなる深刻なものだとしている。 しかし回復率は高く、感染後2~4週間以内に嗅覚と味覚が回復することが報告されている。 カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究では新型コロナウイルスの陽性と診断された人たちは、陰性と診断された人々よりも嗅覚・味覚異常を報告する可能性が10倍以上だと。 このことから、嗅覚・味覚異常は新型コロナウイルスの陽性診断において信頼性の高い予測因子であることが。 においを脳に伝える嗅細胞には、ACE2とTMPRSS2遺伝子は発現していない。 このため嗅覚・味覚異常のメカニズムは、これまでは不明だった。 しかし、新たな報告では、嗅細胞の周りにある嗅覚上皮の支持細胞や幹細胞は、鼻呼吸器上皮の細胞と同様に、これらの遺伝子の両方を発現していることがわかった。 は新型コロナウイルスへの感染が嗅覚・味覚異常を引き起こすメカニズムを示すものである。 ・腎臓:腎障害(重症) 腎臓はACE2とTMPRSS2の発現量が多い。 呼吸器系以外で新型コロナウイルスが腎臓などの臓器に直接感染するかどうかは、いまのところ不明である。 しかし、武漢の病院で1月17日から3月3日までに入院していたCOVID-19の患者85名のうち、23名(27. 6パーセント)の患者が急性腎不全を起こしていたことが。 また、そのうち6名の死後の腎臓組織を調べたところ、重度の急性尿細管壊死と感染を示すリンパ球浸潤が認められた。 さらに、腎臓内にはウイルス様粒子が認められ、腎尿細管には核たんぱく質(NP)抗原が蓄積していたことが確認されたという。 別の調査では、COVID-19の患者にの多くに腎機能障害がみられ、そのうちごく一部に急性腎障害が発生した。 この研究からはCOVID-19の重症死亡患者と、蛋白尿、血尿、血中尿素窒素、血清クレアチニン、尿酸、Dダイマーの上昇が有意に関連することが。 このことから、腎機能障害のマーカーは院内死亡リスクと関連するため、患者の腎機能のモニタリングは十分な注意が必要であることが示唆されている。 4)重症化する患者の特徴は? 新型コロナウイルスの感染が広がるにつれ、高リスク者を特定するためのマーカーの開発が急がれている。 最初の震源地となった中国、そしていまのところ世界で最も死亡率の高いイタリア(12. 97パーセント、ジョンズ・ホプキンズ大学調べ)で明らかになっている重症化の傾向は、男性、高齢者、持病もち(高血圧、心疾患、糖尿病、ぜんそくなど)だった。 ・若者を含む肥満の人たち ところが、英国と米国での感染が広まっていくうちに、比較的若い患者の重症化も報告されるようになってきた。 両国の医師たちによると、集中治療室(ICU)に運ばれる患者はたいてい肥満の男性だという。 これまでの研究では、肥満は糖尿病、高血圧、心疾患などの病気を併発しやすいことがわかっている。 を見ると、中国は6. 2パーセント、イタリアは19. 9パーセント、英国は27. 8パーセント、米国は36. 2パーセントとなっている。 ちなみに日本の肥満率は4. 3パーセントである。 英国の大学の調べによると、73パーセントの(集中治療室に運ばれた)重症化患者は男性で、73. 4パーセントが肥満だったと。 また「人工呼吸器を付けている50歳未満の患者の90パーセントは肥満」だという。 この性差とBMI(体格指数)は特筆すべきものだ。 「このウイルスは恐ろしいもので、若者、特に肥満の若者を襲う可能性があります。 太りすぎの人は本当に注意する必要があります」と、フランスの免疫学者。 「肥満の問題がよく知られている米国が心配です。 おそらく肥満のせいで最も大きな問題を抱えることになるでしょうから」 反対に世界的な傾向として、持病をもたない65歳以下の人々は、男女ともに感染しても死亡リスクは非常に小さいことが。 ・男性 ACE2とTMPRSS2の遺伝子発現レヴェルと重症化の関連についてイタリアで実施された調査では、イタリア人集団においてACE2の発現量は、性別差や重症化と明確な関連はみられなかったという。 ところが男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体でもあるTMPRSS2の発現量とその遺伝子変異は、COVID-19の重症化に寄与していたと。 これは男性に重症化患者が多い理由のひとつになる可能性がある。 なお、アンドロゲンは、男女ともに筋肉や骨、血管、脳、生殖器などに幅広く作用する。 ・子どもは症状が軽い 中国での報告と同じように、米国でも18歳以下の子どもは新型コロナウイルス感染症において、大人よりもはるかに軽症であることが報告されている。 子どもたちの症状は軽いだけでなく、実際にCOVID-19であると診断される可能性も低い。 によると、18歳未満の子どもたちは米国の人口の22パーセントを占めるにもかかわらず、COVID-19の患者はわずか1. 7パーセントだった。 「強調したいのは、この病気にかかっている子どもたちのなかには、無症状で非常に軽い症状のある子どもたちが大勢いるということです」と、ニューヨーク州グローバルヘルスのディレクターである。 「この年齢層の死亡リスクは高くないのは確かです。 それを人々に知ってほしいのです」 しかし、子どもや若者でも重症になるケースがないわけではない。 その場合、ぜんそく、心臓病、免疫力の低下(例えば、がん治療など)といった基礎疾患のある患者がほとんどだという。 「基礎疾患のない健康な子どもの重症化は、おそらくほかの子どもたちよりもウイルスに対する過剰な炎症反応がかかわっている可能性があります。 そのような遺伝的素因をもちあわせているのかもしれません」と、ニューヨーク州ハイドパークのコーエン医療センターで小児感染症を専門とするローリー・ルービン博士は推測する。 実際、サイトカインストームとして知られる危険な免疫過剰反応が、かつて多くのSARS患者の死を引き起こした。 これは若いCOVID-19患者の死亡例にも関与していると考えられている。 5)免疫システムの暴走「サイトカインストーム」は、なぜ起きる? COVID-19の発症から治癒には、奇妙なパターンがある。 まず患者は最初の1週間ほど、かぜの症状、ひどい人ならインフルエンザのような症状を経験する。 そしてだいたい7日目には、これらの患者は少しだけ症状がマシになったと感じるようだ。 ところが、軽症と重症化の明暗が分かれるのが7~10日目である。 軽症の患者はそのまま快方に向かうが、重症化する患者は少しだけ気分がよくなったあと、突然悪化する。 サイトカインストームが起きるのだ。 サイトカインとは、わたしたちの免疫システムが病原体と戦う際に放出されるたんぱく質のことで、細胞が病原体から攻撃を受けるとサイトカインシグナルを出して免疫細胞を呼び出す。 ところが、このサイトカインはときに1カ所で過剰に活性化され、制御できないレヴェルのサイトカインが嵐のように放出されることがあるという。 これを「サイトカインストーム」と呼ぶ。 COVID-19の重症化は、ウイルス自身が原因というわけではない。 自己免疫によるサイトカインストームが肺をはじめとした複数の臓器で炎症を引き起こし、患者自身を死に至らしめると考えられている。 免疫システムの暴走や、酸素不足と広範囲に及ぶ炎症は、腎臓、肝臓、心臓、脳、その他の臓器にもダメージを与えるのだ。 いまのところ、COVID-19は重症化する可能性がSARSよりも低いが、重症化の過程はよく似ているという。 このため持病のない健康な若者が、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)で亡くなる理由は、自身の免疫攻撃によるサイトカインストームの結果で生じることが多いと考えられている。 6)重症化を経験した患者の予後はどうなる? 新型コロナウイルスはまったく新しい病原体であることから、免疫をもつ人がほぼゼロだった。 このためこのウイルスは災害のように、地球上の人間すべてに等しく感染する。 しかし、新型コロナウイルス感染症による重症化や死亡者には、ここでまとめられたような偏りがあることが明らかになってきた。 いまだに不明な点は、重症化によってダメージを受けた臓器はいずれ完全に回復するのか、という点だろう。 若くて健康だった人々も、重度の肺炎に加えてほかの臓器の炎症を経験したあとには、何らかの障害が残らないとも限らない。 例えば、軽症でも肺をはじめとした臓器に何らかの炎症があったアスリートたちは、100パーセントの持久力や筋力を取り戻すことができるのだろうか。 肺炎で入院した人は、退院後の1年間は、同年齢の対照群と比べて約4倍の心臓病リスクがあり、その後の9年間はそれぞれ約1. 5倍のリスクがあるとの。 COVID-19は、こういった問題の大幅な増加を促す可能性もあるのだ。 【重要】この新型ウイルスは、あなたが何歳であろうと感染する。

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新型コロナウィルスとは

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新型ウイルスの流行が特に深刻な地域では、防護服に身を包んだ作業員が広場や公園、街の通りを消毒している。 オフィスや病院、店舗、レストランなどでも清掃規定が厳しくなった。 一部の地域では、ボランティアが夜ごと集まり、街の自動預け払い機(ATM)のキーパッドを消毒して回っている。 インフルエンザなど呼吸器疾患の原因になる他のウイルスと同様、COVID-19のウイルスも患者のせきで飛び散る飛まつから感染する。 という。 この飛まつは他の人や服、周囲のものの表面などに落ちるほか、。 また、ため、トイレの後に徹底的に手を洗わない人は、その後に触るものすべてを汚染する可能性がある。 ただし、アメリカ疾病対策センター(CDC)は、ウイルスの付着表面に触れた後に自分の顔を触っても、それは「」と言う。 これは留意に値する。 それでもCDCや世界保健機関(WHO)といった保健当局は、手を洗うこと、がCOVID-19の感染拡大を防ぐ最大の手段だと強調している。 つまり、汚染表面からの感染が具体的にどれくらいあるのかは不明ながら、専門家は用心を呼びかけているのだ。 SARS-CoV-2(COVID-19を引き起こしている新型ウイルスの正式名称)が人間の体外でどれくらい生きられるのか。 これも、まだ明らかになっていない。 研究によると、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)といった他のコロナウイルスは、正しく消毒しないと、生きられる。 一部のウイルスは、低温状態で最長28日間生きられるという。 コロナウイルスは様々な場所で生存できる。 この性質が新型ウイルスの拡散にどう影響するのか、研究者は少しずつ理解し始めたところだ。 アメリカ国立衛生研究所(NIH)のウイルス学者、ニルチュ・ファン・ドゥーラマーレン氏と、モンタナ州ハミルトンにあるロッキー・マウンテン研究所の研究チームは、SARS-CoV-2が様々な物質の表面でどれくらい生存できるのかを調べた。 医学雑誌「New England Journal of Medicine」に掲載された研究結果によると、せきの飛まつで。 また、1~5マイクロメートル(人間の髪の毛の幅の30分の1)ほどの細かい飛まつは、という。 つまり、フィルターのない空調設備で拡散される新型ウイルスは、最長で数時間しか生きられない。 また、空気中にただよう「エアロゾル」状態のときに気流が動くと、飛まつは何らかの表面に素早く付着しがちだ。 しかしNIHの研究では、段ボールに付着したSARS-CoV-2は最大24時間、プラスチックやステンレスの表面では2~3日間生存することも明らかになった。 この調査から、新型ウイルスがドアノブやプラスチックでコーティングされたデスクなど、硬い表面でより長く生存することがうかがえる。 一方この研究では、銅の表面では約4時間で死滅することが分かった。 しかし、もっと手早い手段がある。 研究によると、や過酸化水素0. 5%が含まれる漂白剤、0. 1%の次亜塩素酸ナトリウムが含まれる家庭用漂白剤で表面を消毒すれば、コロナウイルスは1分以内に不活性化する。 が、SARS系のコロナウイルスは56度以上の環境で、15分ごとに1万個のウイルスが死ぬ程度だという。 感染者のせきの飛まつにどれくらいのウイルスが含まれているか、データはない。 しかしインフルエンザの研究によると、があるという。 ただし、この値はウイルスによって様々で、ウイルスが呼吸器のどこに存在しているのか、あるいは感染者の病状によっても異なるという。 服など消毒しにくいものの表面で、新型ウイルスがいつまで生存するかは分かっていない。 ロッキー・マウンテン研究所の研究者で、NIHの研究を主導した1人のヴィンセント・ムンスター氏によると、段ボールなど吸収性の高い天然繊維の上では、プラスチックや金属の上よりも、ウイルスは素早く乾くようだ。 「通気性・通水性の高い物質の上では、ウイルスは急速に乾いて繊維にこびりつく可能性がある」とムンスター氏は説明した。 温度や湿度の変化も生存期間に関係する可能性があり、エアロゾル状態でウイルスが不安定なのは、熱や湿気にさらされやすいからかもしれない。 「我々は現在、温度や湿度の影響をさらに詳しく調べるため、追加実験を行っている」 ムンスター氏はその上で、ウイルスが長生きな分、手洗いと表面の消毒はますます重要になる指摘する。 「このウイルスはさまざまな経路で、広まっていく可能性がある」 (英語記事 ).

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「肺炎」でどれくらい死ぬのか? 飲んではいけない薬は? 今だから知っておきたい10の疑問と答え

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細菌やウイルスなどの病原体の感染経路は様々です。 空気感染、飛沫感染など、感染の仕方によって適切な対策法も異なります。 正しく理解しておきましょう 人から人へと感染していく感染症。 ウイルスや細菌によって感染経路は異なります。 主な感染経路として飛沫感染、接触感染、空気感染などがあります。 混同している方も少なくないかもしれませんが、飛沫感染と空気感染は別のもので、感染予防のための対策法も変わります。 感染経路の基本について、以下で押さえておきましょう。 飛沫感染は、飛沫が飛ぶ範囲で起こるので、距離、時間、障害物の有無によって感染リスクが変わります。 距離を長く、接触時間を短く、障害物を作れば、感染リスクは下げることができます。 飛沫が飛ぶ範囲は気象や風向きなどの条件によりますが、一般的に「2m以内に30分程度、同じ場所にいれば」、感染する可能性があります。 逆にいえば、2m離れていたり、数分のみの接触だったり、目・鼻・口などの粘膜にくしゃみや咳による飛沫を浴びなければ、感染リスクは低くなります。 同じ部屋でも衝立が一つあれば飛沫はそこでブロックされるので、感染拡大する可能性を下げることができます。 空気感染の場合は、咳やくしゃみで飛んだ飛沫の水分が蒸発した後、病原体のみが長時間空気中を漂い、その空気を吸い込んだ人が感染します。 2m以上離れていたり、衝立を立てたり、感染者がその場を離れたりした後も、同じ部屋に入ることで感染する可能性があります。 空気感染するのは、現時点では結核、麻疹、水疱瘡です。 ウイルスが付着した物を触ってウイルスがついてしまった手で、目・鼻・口のあたりを触ることで感染します。 物についたウイルスが感染力を持っているかどうかは、ウイルスの種類によっても大きく異なります。 また、温度、湿度、付着した物などの条件によっても異なるため、一概には言えないのが現状です。 ただ、基本的にはウイルスは細胞がないと増殖できませんので、感染者から離れたウイルスは、数日のうちに感染力が下がります。 プール熱やインフルエンザなどがこの感染経路で感染します。 以前流行したSARSでも糞便からの感染が報告されています。 新型コロナウイルス感染所の感染経路……飛沫感染と接触感染 今騒がれている新型コロナウイルスの感染経路は、「飛沫感染」「接触感染」と考えられています。 ウイルスの寿命・ウイルスが感染力を失う時間の目安 そもそも「ウイルス」は生物ではありません。 遺伝子とそれを覆うタンパク質でできています。 周りを覆っているタンパク質は細胞由来で、ウイルスが増えるためには「細胞」が必要になります。 細胞のない状態、つまり人を含む生き物に感染していない状態では、ウイルスは失活してしまい、感染力がなくなります。 インフルエンザウイルスと湿度・温度の関係 インフルエンザウイルスの場合、ウイルスのみで感染力を持つのは12時間まで、条件によっては48時間程度です。 RSウイルスは1~7時間、アデノウイルスは8~10日程度で、ウイルスによってもかなり差があります。 そのため、例えばですがインフルエンザに感染した人が触った本や手すりにウイルスが付着したとしても、3日後にその本や手すりを触ってインフルエンザに感染することはありません。 新型コロナウイルスが付着したものが、どの程度の感染力を持ち続けるかの証明は、なかなか難しい部分があります。 ウイルスが付着していても、必ずしも人に感染するわけではないからです。 新型コロナウイルスについては、あくまで実験のものではありますが、アメリカ疾病対策センター CDC 、カルフォニア大学ロサンゼルス校、プリンストン大学の共同研究によって、ウイルスが残っている時間について報告されています。 空気中でエアゾルの形……3時間• 銅の表面……4時間• ボール紙の表面……24時間• プラスチック、ステンレスの表面……24時間 ただしこれらも実際に感染実験をしたわけではありませんので、あくまで参考として捉えておくのがよいでしょう。 「飛沫感染」という点でいえば、2m以上離れていれば感染リスクは低くなり、接触時間が30分以内と短時間であればやはり危険性は低いといえます。 また、空気感染すると恐れられている結核でも、同じ部屋にいたからといってすべての人が感染するわけではありません。 目に見えないウイルスが不安でも、取るべき行動は同じ ウイルスは目に見えないので、感染拡大などの報道があると不安になるものです。 まずは正しい情報を押さえ、あまりに不安を煽るような情報は鵜呑みしないことが大切です。 今回の新型コロナウイルスは、従来のコロナウイルスよりも重症な肺炎を起こす可能性が高いようですが、上記の感染経路の特徴からも分かる通り、空気感染するウイルスのような凄まじい感染力を持っているわけではないようですし、感染者の中でも重症化する割合は少ないようです。 毎年インフルエンザが流行しますが、インフルエンザに感染しても症状の軽い方や無症状の方は多いです(その分、感染が拡大しやすいともいえます)。 また、ワクチンがあっても既存のインフルエンザにかかって残念ながら亡くなる方も少なくありません。 多くのウイルスに対して特効薬はありません。 大切なのは、普段から規則正しい生活とバランスのよい食事を心がけて、自分自身の免疫力を保つこと。 そして有事のときだけでなく普段から手洗い、手指衛生をしっかり行うことです。 未知のウイルスで慌てたり過度に不安を感じたりするのではなく、これまでのウイルス感染の予防法をしっかりと行い、それぞれの健康を守っていきましょう。

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